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第23回 テンションコード(9th)
9thの音の重ね方は、今までと同様にルート、3度、5度、7度、9度です。
マイナーになっても全く同じです。
さて、前回#11thや、♭13thが出てきましたが、9thもセブンスコードの時に#と♭の両方に変化します。
#9thはm3rd(短3度)と同じ音になりますので、マイナー系には#9thがありません。
例えばルートがCの場合、m3rdはE♭、#9thはD#となり、同じ音になってしまいますよね。
CM7にも♭9thや#9thが付きません。
CM7(♭9)を考えてみると、構成音がC、E、G、B、D♭となりますよね。
B、C、D♭が半音ずつ連続してしまう為に音が濁ってしまいます。
CM7(#9)も3rdのEと#9thのD#が半音でぶつかってしまう為に濁ってしまいます。
ですので、セブンスコードの時だけ#と♭が使えるという訳です。
あれ、でもC7(#9)も3rdのEと#9thのD#が半音でぶつかるんじゃ…と思った人、鋭いです。
これが何故OKかというと、簡単に言えば半音でぶつかるその不協和音を狙ったコードだからです。
そして、弾いてみると分かりますが、CM7(#9)よりはいくらか聞きやすい響きなんです。
前にもちょっと話しましたが、セブンスコードは何でもアリなんですね。
それぞれの押え方は下図の通りです。
有名なPurple Hazeに使われているコードですが、この絶妙な不協和音が歪ませたギターの音によく合います。
ただのセブンスとはちょっと違う不思議なコードです。
リフに絡ませたり、キメ部分で使ったりと、使い勝手のいいコードなのでこれだけは絶対に覚えましょう!!
C7(9)は幾つか押え方がありますので、ついでに載せておきます。
できれば3つとも覚えてしまうと曲によって使い分けられますが、まずは自分が押え易いフォームでOKです。
薬指と小指で別々に押えていた3弦と2弦を一緒に押えてしまうフォームです。
1弦は薬指の第一関節のちょっと上辺りでミュートしましょう。
一弦の5度の音をトップに持ってくるフォームです。
1弦のミュートがない分、上の押さえ方よりも楽かもしれません。
どちらも小指を使わないので、このフォームに13th(1弦5フレット)を足すときなどは便利です。
さて、今回までの23回に渡り、ある程度のスケールやコードを一通り解説してきました。
初めて音楽理論に触れた人は、最初の頃と比べて随分知識がついてきたのではないでしょうか?
ちょっとだけも、楽譜の読み方、コードの仕組みが分かってもらえたでしょうか?
これまでの内容は、弾き語りやコピーをするには充分な内容だと思います。
次回はコード進行について、もうちょっと詳しく見て行きましょう。