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第15回 キーとは
まず、キーって何なのよ?という疑問から片付けていきましょう。
ハ長調とかイ短調とか聞いたことありますよね?
この調というのがキーで、音の集まりです。
ポピュラー音楽ではCメジャーとかAマイナーと呼びます。
コードやスケールと似たネーミングだなと思った方、鋭いです。
その名の通り、キーと同じ名前のスケールはそのキーで主となるスケールになり、キーと同じ名前のコードは一番安定したコードになります。
例えばキーがCメジャーの曲であれば、Cメジャースケールが基本になり、コードCが一番落ち着いて聞こえます。
このようにキー、スケール、コードは密接した関係にある事を覚えておきましょう。
安定したコードというのは、曲の最後に「ジャーン」と弾いたときに、しっくり落ち着いて聞こえるというコードです。
例えば、
というコード進行で終わる曲があったとき、
で終わらせてみるとすごく落ち着きませんし、思い切り外れた感じがします。
つまり、スッキリ終われるコード=その曲のキーと言えます。
また、全く知らない曲でアドリブを弾いたりする時も、キーさえ分かれば何とかなります。
キーが決まる⇒スケールが決まる⇒ダイアトニックコードが決まるといった感じです。
普段はあまり気にする事ないのですが、スケールやコードなど全ての大元になるのがキーという訳です。
逆に言えば、コード進行やメロディーからキーを導き出せる。という事になります。
キーを見つけると耳コピが格段にし易くなります。
スケールとコードが分かるんですから便利ですよね。
作曲もキーを決めてしまえば、ある程度コードも決まってきます。
キーを決めればダイアトニックコードもすぐにきまりますよね。
カラオケなどで「キーを下げる」とかよくいいますよね。
これは音の集まりであるキーが自分の声よりも高いので、全体的に低くするという事です。
ギターで考えるともっと分かり易いと思います。
例えばCメジャースケールはキーがCの時に使うスケールですが、
これを1フレット高い位置で弾くと…
D♭メジャースケールとなり、半音上のキーになります。
更にもう1フレット高い位置で弾くと…
Dメジャースケールとなり、全音上のキーになります。
コードを弾く場合も同じで、最後のサビでメロディーとコードが半音や全音高くなることがよくありますよね?
転調と呼ばれていますが、これもキーを上げているという事になります。
だったコード進行が
になったりするのが転調です。
この例の場合はキーがCからDに変わったという事になります。
ではキーは幾つ存在すると思いますか?
正解は音の数だけ存在します。
C,C#,D,D#,E,F,F#,G,G#,A,A#,Bの12個。
ギターのフレットを数えれば一発で分かりますね。
1オクターブ=12フレットですからね。
そして、それぞれにメジャーとマイナーがあるので合計24個です。
世界中のキーがある曲(稀にキーが存在しない曲もあるんです)はこの24個のキーのどれかという事になります。
C以外のキーについては次回紹介しますのでお楽しみに。