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特集「ゼロから覚える音楽理論」|ギター/ベース楽譜(コード・TAB譜・スコア)なら全曲見放題のギタナビプレミアム!

ゼロから覚える音楽理論

早いもので音楽理論講座も12回目になりました。
月に一度の更新なので1年経った事になりますね。
基本部分が長かったので少々進みが遅いですが、音楽理論がどんなものか、ちょっとづつ分かってきましたか?

さて、前回はコードの仕組みを解説し、何よりも3度が大事という話をしました。
同じ内容が続いてもつまらないので、今回はスケールに戻りますね。

第12回 マイナー系スケール

これまで、メジャースケールとマイナースケールを紹介しましたが、マイナースケールには他にも種類があります。
それが今回の内容、ハーモニックマイナースケールメロディックマイナースケールです。

Aナチュラルマイナースケール

どちらものスケールも、このナチュラルマイナースケールが基本になります。
ナチュラルマイナーの音の間隔は
全-半-全-全-半-全-全でしたね。
このスケールの7度(G)を半音上げます。
これがハーモニックマイナースケールと呼ばれ、日本語では和声的短音階と名前が付いています。
7度が半音上がるという事は、言い換えればルートの全音下だった7度が、ルートの半音下になるとも言えます。

Aハーモニックマイナースケール

指板の青いポジションが半音上がった音です。
全-半-全-全-半-全&半-半となります。

実際にスケールを弾いて音を聴いてみてください。
半音上げただけなのに、突然バロック的な音階に変わりましたね。
このスケールはクラシックだけではなく、ジャズやフュージョンはもちろん、 イングヴェイ・マルムスティーンやシンフォニーXに代表されるネオクラシカルというジャンルでも大活躍のスケールです。

このハーモニックマイナースケール、7度を半音上げた為、6度との音程の差が1音半と、大きく開いているのが特徴です。
1音半は言い換えれば増2度、短3度となりますね。
これはちょっと間隔が開きすぎてます。。。

そこで、6度のFも半音上げ、音階的に無理をなくしたのがメロディックマイナースケールです。
日本語では旋律的短音階と呼ばれています。

Aメロディックマイナースケール
指板の青いポジションが6度を半音上げた音です。
これで音の並びが全-半-全-全---半とスッキリしました、めでたしめでたし。

さて、このメロディックマイナースケールですが、知っておいた方がよいポイントがあります。
このスケールを使ってソロやアドリブをする時、スケールの上りは問題ないのですが、下りナチュラルマイナーもしくはハーモニックマイナーを使うというルールがあります。
何で??って思いますよね。
実は、メロディックマイナースケールにそっくりなスケールがあるんです。
覚えていますか?

Aメロディックマイナー
Aメジャースケール
どうですか?
3度が半音違うだけで、他はまったく一緒ですよね。
コードの所でもやりましたが、3度はメジャーかマイナーかを決める重要な要素でした。
スケールでも同じで、3度は非常に重要です。

上りはルート⇒2度⇒3度とすぐに3度が出てくるので、メロディックマイナースケールなのか、メジャースケールなのかがすぐに分かります。
ところが、下りの場合は3度が出てくるまで、メジャーかマイナー分かりません。

言い換えると、下りはあまりマイナー感が出ないという事になります。
そこで、下りの時は使わないというルールができました。
実際に弾き比べると雰囲気が良く分かると思います。

さて、ここまで解説しておいて心苦しいのですが、最近は下りでもメロディックマイナースケールを使う楽曲が多くあります。
メジャーかマイナーか分からないからダメって言ったじゃん!!という声が聞こえてきそうそうですが、 「メジャーかマイナーか分からない」を逆手にとって、中性的な音階として使われています。
絶対にダメと言う訳ではなく、基本的には使わないけど、狙って使うと面白いよ。くらいに覚えておいてください。

これでマイナー系のスケールが3つ揃いました。
各スケールがどうして生まれたのか、どんなコード進行の時に使えるのかは、次回以降で解説をしていきます。
今回は3つのスケールの名前と音階、指板上のポジションを覚えておいてください。

Aナチュラルマイナースケール


Aハーモニックマイナースケール


Aメロディックマイナースケール